韓国の経済的の実情!李明博の暴挙は韓国経済の自殺を招く

「韓国の経済的自殺」を招く李明博の暴挙―三橋貴明(経済評論家)

グローバル資本の植民地
レームダック化と大統領退任後の「運命」に悩む李明博韓国大統領は、対日関係において、決して踏み越えてはならない線をまたいでしまった。
8月10日。韓国の李明博大統領は、日本国島根県竹島に上陸した。さらに、李大統領は8月14日、「(天皇陛下が)韓国を訪問したいのなら、独立運動で亡くなった方々に対し心からの謝罪をする必要があると(日本側に)伝えた」と暴言を吐き、日本国民の神経を逆なでした。

結果、あれほどまでに弱腰外交を貫いていた民主党政権が、韓国に対する制裁措置を検討しはじめたわけである。野田政権は21日、韓国が不法占拠している竹島の領有権問題について、国際司法裁判所(ICJ)に共同付託する提案書を韓国側に届けることを確認した。韓国側が応じない場合(100%応じないが)、単独提訴の手続きを開始するという(単独提訴は国際法に沿った訴状が必要で、手続きに時間がかかる)。さらに安住淳財務相は、韓国との通貨スワップ協定の見直し検討を表明するなど、経済的な圧力を強めつつある。

日本側が経済的な圧力をかけている(厳密には圧力をかけると予告しているわけだが)最中に、韓国経済の屋台骨を揺るがすような事態が発生した。スマートフォン(多機能携帯電話)の特許侵害に関する訴訟で、8月25日、アメリカのカリフォルニア州連邦地裁が、サムスン電子はアップルに10億5,000万ドルの賠償を支払うべきとの判断を下したのだ。これを受け、週明け27日のソウル株式市場において、サムスン電子の株価は7.5%も急落した。
サムスン電子は現在、膨大な数の特許訴訟を抱えており、その数は3,000件を上回る。韓国人特有の「パクリ体質」は、ついに韓国経済の中心である大手輸出企業の足元をも揺るがしつつあるのだ。




現在の韓国は、大手輸出企業に投資している「外国人」への配当金を最大化するために「構造改革」された、事実上の「グローバル資本の植民地」である。韓国を事実上支配しているグローバル投資家が、もっとも所得(配当金)を得るにはどうしたらいいのか。
アジア通貨危機以降の韓国では、李明博政権に至るまで、以下の「構造改革」が推進されてきた。実際に「構造改革」を実施したのは政府だが、その背後に「韓国政府と結びついたグローバル資本」の存在があるわけだ。

・国内の市場を寡占化し、市場競争を減らすことで大手企業の利益を最大化する(高い買い物をさせられる消費者が損をする)
・労働市場の流動化や派遣社員解禁で、労働分配率引き下げを可能とする(従業員が損をする)
・政府の政策として電力料金を低く抑える(政府および税金を支払う国民が損をする)
・政府の政策として法人税を低く抑える(政府および税金を支払う国民が損をする)
・政府の政策として通貨安政策を採り、グローバル市場における競争力を高める(輸入物価上昇により国民が損をする)


上記のとおり、国民や政府が損をする各種の政策を推進し、大手輸出企業の純利益(注:競争力ではない)を最大化し、外国人に巨額の配当金を支払う。現在の韓国は、べつに煽りでも何でもなく、グローバル資本の植民地なのだ。

「取り付け騒ぎ」の理由
韓国が上記の「構造」になってしまったのは、もちろんアジア通貨危機でIMF(国際通貨基金)管理に陥り、各種の「構造改革」が行なわれたのが始まりだ。さらに、李明博大統領による大手輸出企業に傾注した政策推進も大きく影響している。

韓国では2007年から翌年にかけ、グローバル資本が外国に一気に逃避するキャピタルフライトが発生した。結果的に、韓国は2度目の「通貨危機」に突入したのである(ちなみに、筆者の処女作である『本当はヤバイ! 韓国経済――迫り来る通貨危機再来の恐怖』〔彩図社/07年6月〕は、これを予見したものだ)。外国投資家は韓国株を売り払い、次々にウォンを外貨に両替していった。07年秋には1ドル=900ウォンを切った韓国ウォンの為替レートは、08年終わりには1ドル=1,500ウォン超にまで暴落した。

まさに、第二次通貨危機の最中(08年2月)に大統領に就任した李明博は、2度目のIMF管理を回避するために、グローバル資本と「融合」する成長戦略を採った。結果的に、韓国の「グローバル資本による植民地化」はさらに進行し、韓国国民は経済成長しているにもかかわらず、「不幸」になってしまう。グローバル化の進展により、韓国では格差が急拡大し、失業率は実質20%超、自殺率はOECD(経済協力開発機構)加盟国中、1位という事態に陥ったのだ。李大統領の手法は、あらためて考えると、いわゆる「ショック・ドクトリン」だったわけだ。ショック・ドクトリンとは、国民がショックを受けたタイミング(例:2度目の通貨危機)を「活用」し、グローバル化や構造改革を一気に進めてしまう手法だ。

李明博大統領の「グローバル資本による植民地」化路線は、最終的には米韓FTA(自由貿易協定)というかたちで結実した。米韓FTAにより、韓国は製造業のみならず、サービス分野においても外国資本を全面的に受け入れ、さらにISD(投資家対国家間の紛争解決)条項締結で外国人投資家により国内の政策を左右される事態に至ってしまった。まさに「グローバル資本の植民地」である。

韓国国民が「不幸」になった結果、李明博大統領は国民の支持を失った。4月の総選挙では、与党の朴槿恵派までもが「反李路線」を打ち出す始末である(結果的に、総選挙で与党セヌリ党は勝利することができた)。
朴槿恵氏が大統領選に勝利するかどうか、現時点ではわからない。だが、いずれにしても大統領選挙のあと、李明博大統領は過去の韓国大統領と同じ道(恐らく逮捕)を歩む可能性が高い。なにしろ、現在の李大統領は、野党はもちろんのこと、与党からまで孤立してしまっている有様なのだ。

朴槿恵氏が新大統領になった場合、李路線との決別を宣言するためにも、なんらかのアクションを取らざるをえない。前任者を批判し、攻撃し、自らの権力を強化することは、中国や朝鮮半島の歴史的な伝統である。
すなわち、李大統領の「グローバル資本の植民地」化政策は、韓国国民を不幸にした挙げ句、自らの立場も危うくしてしまっているのだ。不毛としか表現のしようがない。

韓国国民がつくづく不幸だと思うのは、アジア通貨危機で大手企業のバランスシート(貸借対照表)の調整(要は借金返済)を余儀なくされて以降、「負債の担い手」の役目まで負わされてきたことである。資本主義経済は「誰か」が負債を拡大し、投資をしなければ、成長しようがない。通常の資本主義国において、負債や投資拡大の担い手は、もちろん一般企業である。ところが韓国では、IMF管理下で企業の負債が「調整」され、さらに政府も緊縮財政路線を強いられた(現在のギリシャのように)。そのため、もっとも脆弱な経済主体である家計がリスクを背負わされる状況を続けてきたのだ。

じつは、07年のバブル崩壊前のアメリカやイギリスも、主に家計の負債拡大に依存した経済成長を続けてきた。とはいえ、バブル崩壊により、家計は完全に「借金返済モード」に移行し、現在は日本さながらに「政府の負債」で経済を下支えすることを続けている。両国ともに、いまや家計は負債残高を減らしていっている。
韓国の場合、欧米諸国ではすでに終わりを迎えた「家計の負債拡大に依存した経済」をいまだに続けているのだ。結果、韓国の家計の負債残高は増加の一途をたどり、11年には可処分所得の164%に達した。信じがたいことに、この164%という値は、サブプライム危機発生時のアメリカの水準を上回っている

イギリスのロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのエリック・ルース氏(アジア担当エコノミスト)は、韓国の家計の負債問題について、
「韓国政府は問題に適切に対処できていない。家計債務(負債)はすでに持続不可能なほど高い水準に迫っている」と、語っている。


韓国の家計の負債が増えているのは、大手輸出企業に偏向した経済モデルの下で、国民の実質賃金が上がらないにもかかわらず、家庭の両親が子供のために巨額の教育費を捻出しなければならず、全労働人口の3分の1に達する自営業者が、事業資金を借り入れなければならないなど、韓国経済の「構造」に起因している。さらに、現在は崩壊を始めた韓国の不動産バブルも、家計の負債増加にひと役買っていた

12年5月、韓国の金融委員会は、貯蓄銀行業界首位のソロモン貯蓄銀行など4行を不健全金融機関に認定し、半年間の営業停止処分を下した。10年以降、すでに韓国では20を超える貯蓄銀行が営業停止処分を受け、その多くで取り付け騒ぎが発生している。理由はもちろん、韓国の貯蓄銀行の利用者の多くが家計や自営業者だったためである。韓国経済の負債拡大の役目を負わされてきた韓国の家計が負担に堪えかね、彼らへの融資が不良債権化しているのである。

しかも、現在、韓国は主力産業である石油化学、鉄鋼、造船といった分野が世界的な経済沈滞の煽りを受け、輸出額が大きく減少している。LG経済研究院などの韓国のシンクタンクは、このまま輸出減少が続くと、韓国経済は12年下半期にゼロ成長に陥る可能性があるとみている。

日本は韓国の「保証人」
この状況で、李明博大統領が竹島に上陸し、天皇陛下に暴言を吐いた。まさに「韓国の経済的自殺」としか言いようがないタイミングである。
今後の日本は韓国に対し、どのように接していくべきだろうか。簡単だ。竹島問題を解決し、韓国大統領が暴言について謝罪をしないかぎり、経済的圧力を積み重ねていけばいいのである。なにしろ、竹島問題を解決するには、韓国をICJの場に引きずり出さなければならない。先方がICJで争うのが嫌というのであれば、日本は国際司法裁判を実現するために「対韓経済制裁」を実施しなければならない。

日本は現在、韓国と総額700億ドル規模の通貨スワップ協定を結んでいる。日韓通貨スワップ協定とは、「韓国が通貨危機(=通貨暴落)に陥ったとき、日本が一定金額を一定条件で日本円や外貨と韓国ウォンを両替してあげる」ことを表明することで、韓国の通貨危機を「事前に防止してあげる」という協定だ。韓国は1997年と2008年、近年だけでも二度も通貨危機に直面している。韓国経済は日本とは真逆で、世界的に危機が深刻化すると「株式、国債、通貨」がトリプル安になり、資本逃避(キャピタルフライト)が発生する、きわめて脆弱な構造をもっているのである。

1997年、2008年と、二度も通貨危機を経験している韓国だが、11年にもユーロ危機の深刻化を発端とした通貨混乱に陥った。もともと日本は、アジア通貨危機を繰り返さないために、05年に韓国と30億ドルの通貨スワップ協定を結んだ。その後、08年の危機、11年の危機と、韓国経済が危機に陥るたびにスワップ協定の期間は延長され、規模も拡大していった。現在は米ドルで300億ドル、日本円で2兆4,000億円、さらにチェンマイ・イニシアティブ(CMI)分として100億ドルの「両替保証」を、日本国は韓国に対し「提供してあげている」わけである。

日本にとって、日韓通貨スワップ協定のメリットなどないも同然だ。完全に日本側の好意で、韓国を「いざというときに助けるため」に通貨スワップを結んでいるにすぎない。韓国が竹島問題でICJ共同付託を拒否するならば、その時点で通貨スワップ協定を破棄するべきだ。

結果的に、それ自体が韓国の「第三次通貨危機」のきっかけになる可能性もないわけではない。なにしろ、韓国経済は下半期にゼロ成長に陥る可能性があるのだ。成長しない国からは、外国資本は想像を絶するような素早さで逃げていく。経済が低迷している韓国が「日本という保証人」を失った場合、3度目の通貨暴落の引き金が引かれるかもしれないわけだ。とはいえ、ならばなおのこと、日本は通貨スワップ協定を破棄するべきだ。韓国は、完全に踏み越えてしまったのである。日韓関係は、もはや元には戻れない
経済と領土問題は同列でない

ところで、韓国と日本の関係が悪くなると、途端に「日韓友好は重要だ。日韓は経済的なパートナーで、日本経済にとって韓国は欠かせない存在だ。冷静に未来志向で話し合おう」などと世迷い言を言い出す「識者」が必ずいる。というわけで、日本と韓国の貿易の状況をみてみよう。

日本の国民経済の規模である名目GDP(国内総生産)と比較すると、対韓輸出が1.12%、韓国からの輸入が0.68%、対韓貿易黒字が0.45%である。韓国との貿易がすべてストップすると、日本の名目GDPは0.45%減る。たしかに影響は小さくないが、「日本経済に深刻な影響を与える」という規模ではない。
逆に、韓国側は日本からの資本財輸入が不可能になると、大手輸出企業の製造ラインが止まってしまう。韓国経済は日本からの資本財輸入なしでは、輸出が成り立たない構造になっている。韓国の輸出依存度(財の輸出÷名目GDP)は、11年は49.5%である。輸出がGDPの半分の規模に達しているのだ(ちなみに、日本は14%)。

日本からの資本財輸入が減ると、韓国の場合は輸出ができなくなり、GDPが直撃を受ける。というよりも、輸入の減少以上に輸出が減る。大手輸出企業の一社(サムスン電子)の売上げがGDPの2割強に達している国で、輸出産業に必須な日本からの資本財が止まると、はたしてどうなるだろうか。少なくとも、日本のように「GDPが0.45%減る」どころでは済まないことは確かだ。

そもそも、筆者にいわせれば、領土問題と経済を同じ土俵で考える感覚がおかしいのである。領土問題とは、国民の安全保障に直結する「国家」の問題だ。国民の安全保障が脅かされている以上、経済はそれに従属しなければならない。経済のために安全保障を疎かにするということは、国民国家としては許されない行為であり、未来への禍根を残す「愚策」であるということを、いい加減に日本国民は理解しなければならない。
三橋貴明(みつはし・たかあき)経済評論家。※公開日:2012年9月10日
1969年、熊本県生まれ。東京都立大学(現・首都大学東京)卒業後、外資系IT起業ノーテル、NEC、日本IBMなどに勤務。その後、中小企業診断士として独立し、2008年に三橋貴明診断士事務所(現・三橋貴明事務所)を設立。著書に、『ぼくらの日本』(扶桑社)、『グローバル経済に殺される韓国 打ち勝つ日本』(徳間書店)ほか多数。
『Voice』2012年10月号
◆総力特集は「さらば、「反日」韓国」「不退転の覚悟で臨む」。韓国との非難の応酬が続く竹島問題で、野田総理は消費増税の際と同じ言葉を使い、竹島が日本固有の領土であることを国民の前で力説したものの、挑発行為は繰り返され、戦後最悪となった日韓関係にいま、われわれはいかに対処すべきなのでしょうか――。今月の総力特集では、防衛問題や政治家の資質、経済政策など、あらゆる角度から、日本の主権を守り抜き、新たな日韓関係を築くための方策を論じます。もう1本の特集は、「来る総選挙、甦れ日本」。民主&自民両党の代表選後は、いよいよ総選挙か!? との観点から、国民が信頼するに足る、新政権のあるべき姿を議論しました。今月号も、エキサイティングな議論をご堪能ください。
2012年09月24日 11:38 月刊誌『Voice』

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by love_kankoku | 2012-09-24 23:38 | 政治・経済(1341)