韓国ポスコへのパクリ提訴から一年=新日鉄住金の方向性電磁鋼板

鉄鋼界が「完全決着」望むワケ 新日鉄住金のポスコ提訴から1年


 変電所や電柱にある変圧器に用いられる方向性電磁鋼板の製造技術を不正に盗用されたとして、新日鉄住金が韓国鉄鋼大手ポスコに対し986億円の損害賠償を求めた訴訟は、新日鉄住金の提訴から19日で1年が経過した。新日鉄住金はポスコの組織的な関与を指摘するが、ポスコは自社独自技術と反論、全面的に争う姿勢を崩していない。訴訟の長期化も懸念されるが、業界では今後のためにも明確な決着を望んでいる。
 方向性電磁鋼板の世界生産量は年間100万トン。このうち新日鉄住金は3割のシェアを握る最大手。一方で、ポスコへの技術流出を機に同程度のシェアを奪われたという。しかも「方向性電磁鋼板は、鉄鋼では唯一の機能材であり、現在も陳腐化していない最先端技術」(新日鉄住金幹部)。それだけに、一歩も譲れないのが実情だ。
 いわば“虎の子”の技術を奪ったとして、新日鉄住金はポスコや日本法人ポスコジャパン、技術流出に関与したとされる旧新日鉄の社員OBに対し、不正競争防止法に基づく損害賠償や方向性電磁鋼板の製造・販売の差し止めを求め提訴した




 方向性電磁鋼板は、通常鋼板と異なり、結晶体を一定の方向にそろえて結晶化させることで磁化しやすい特性を持つ。電気が流れる際のロスが極めて少なくなる。このため電気を各家庭に送る際に使われる変圧器の鉄心として広く使用されている。

 この技術は、1950年代に旧新日鉄が米鉄鋼大手アームコからライセンスを受けたものだが、その後、技術精度を格段に引き上げたほか、大量生産の方法を編み出した“独自技術”。それを認めた世界各国の5社にライセンスを与えた。
 このため、「本来なら新日鉄住金とライセンス5社で世界シェアの全てをまかなっているはず」(新日鉄住金関係者)だが、ライセンスを供与していないポスコと、ポスコの社員が技術を流出させたことが韓国の裁判で判明した中国の宝山鋼鉄が合わせて3割程度のシェアを握っているとされる。

 新日鉄住金は、2月に開かれた第3回期日で膨大な資料を提出。ポスコが旧新日鉄のOB社員に対し、当初はセミナー講師など心理的ハードルが比較的低い形で招き、関係性を構築したと主張。被告となっているOB社員は、浦項工科大学校の客員教授として招かれ、後にポスコとの共同研究などを行ったと指摘した。
 特に大量生産を実現する段階では、図面そのものを盗用。実験の必要がなかったため、新日鉄住金が約12年を要したプロセスを、1年半というごく短期間で立ち上げることに成功したとも主張する。また一連の盗用は、ポスコで現在要職を占める人物がそれぞれ日本法人にいた時代に関与するなど極めて組織的に行われたとも指摘している。

 新日鉄住金とポスコは、2000年に戦略的提携契約を締結。原料調達などの分野では、現在も提携関係にある。しかし、ポスコジャパンは「(訴訟に関しては)これまでの姿勢に変化はない」と話し、あくまでも独自技術と主張する。7月2日に予定される第5回期日では、新日鉄住金が2月に提出したさまざまな証拠に対する反論を展開するとみられる。

 提携関係にありながら訴訟で敵味方に分かれるという両社だが、業界では「きっちりとした決着」を望む声が大きい。別の鉄鋼メーカー関係者は「問題の発覚以降、わが社でも同様の問題がないか一斉に点検した」と明かす。新日鉄住金のケースでは当該技術の中心的人物による流出だったとみられるだけに「どこまで実効性のある対策が打てるかは悩みどころ」とも話す。だからこそ「こういうことを起こすと、最終的にどうなるかということを含め、きっちりと決着をつけてほしい」と強調する。

 鉄鋼メーカー各社は海外生産を進める上で、現地企業との合弁なども進めている。「その相手を信頼できるようになるためにも、判決を世界的に知らしめた方がいい」というわけだ。野村証券エクイティ・リサーチ部の松本裕司アナリストは「方向性電磁鋼板は日本の技術であり利益率も高い」と指摘。その上で「両社の現場の人たちの関係が悪化しているわけではないが、時間がかかっても変に妥協はしないほうがいい」という。高裁、最高裁も見据え、長期化が見込まれる今回の訴訟。日本のものづくり力を守るためにも決着の行方が注目を集める。(兼松康)

◆ポスコに対する訴訟での新日鉄住金の主張
・1980年代後半から長期間にわたって旧新日鉄OBに多額の報酬を支払い、ハイグレード方向性電磁鋼板の製造技術を不正に取得
・連続的に秘密の技術を不正に取得し、その技術を使用して、帳簿上膨大な費用負担などなく、新日鉄住金の技術水準に追いついている
・新日鉄住金側が50年程度かけて構築した技術に計12年強で追いついている
2013年4月27日(土)8時15分配信 SankeiBiz

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by love_kankoku | 2013-04-30 00:08 | 政治・経済(1341)