韓国にこそ痛い日韓不和

韓国にこそ痛い日韓不和(風見鶏)


 どんな思いであれ、隣国の感情を傷つける発言や行動が不適切なのは、互いに立場を入れ替えてみればわかる。それにしても申〓秀(シン・ガクス)前駐日韓国大使が「ハイレベルの政治交流、政府間交流は影響を受けざるを得ない」と言い残した日韓関係の現況は、実は特に韓国の安全保障にとって深刻である。
 米政府は半世紀以上前から、韓国防衛のためには日本の協力が不可欠と考えてきた。朝鮮半島有事で在日米軍が作戦行動をとり、例えば戦闘機が日本国内から発進するには事前協議で日本の了承が要るからだ。




 日本政府は首を縦に振り続けた。
 まず1960年の日米安保条約改定交渉での密約である。安保改定では在日米軍が日本有事以外の作戦行動をする場合に日米の事前協議が導入された。密約は朝鮮半島で北朝鮮が戦闘を再開した場合は、例外的に事前協議を省いて認めるとする内容だった。

 マッカーサー駐日米大使が提案し、藤山愛一郎外相が了解した記録がある。当時の日本政府は、在日米軍の朝鮮での戦闘参加に対する国内世論の反対が強いと考え、公表を避けた。
 69年11月、政府は密約内容を「公約」にした。佐藤・ニクソン共同声明に「韓国の安全は日本自身の安全にとつて緊要」との韓国条項を明記し、佐藤栄作首相がナショナルプレスクラブで、朝鮮有事の際の事前協議に「前向きに、かつ速やかに態度を決定する」と述べたのがそれである。
 佐藤発言は米軍の日本からの発進を了承する考えを示したとされ、韓国条項とともに国内で批判された。野党は朝鮮有事に日本が巻き込まれると論じた。

 一方、韓国は自らの存在が北朝鮮の脅威から日本を守る防波堤になっていると考えていた。
 81年4月、全斗煥(チョン・ドファン)政権の盧信永(ノ・シンヨン)外相は、須之部量三駐韓大使に対し、「韓国は自由主義陣営の要として国家予算の35%を国防予算に使っており、韓国だけでなく、自由陣営諸国とりわけ日本のためになっている」と述べた。この際に経済協力の10倍増を日本に求めた(小倉和夫「秘録・日韓1兆円資金」)。
 「安保経協」と呼ばれたが、日本政府は直ちには受け入れなかった。財政事情に加え、軍事政権の韓国に対する違和感が鈴木善幸政権にはあった。

 背景には北朝鮮に対する脅威認識の差があった。鈴木政権の対北脅威感は、全斗煥政権のそれより弱かった。83年1月、中曽根康弘首相の下で差は縮まり、安保経協問題は決着する。
 90年代に入り、北朝鮮が核、ミサイル開発を始め、日本では朝鮮有事での米軍の活動に対する後方地域支援を定めた周辺事態法が99年に成立した。だが韓国は逆に、それによる自衛隊の活動拡大を警戒した。
 対北脅威感が明確に逆転したのは、2003年から5年間の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代だった。盧大統領は北朝鮮に親近感を抱き、日本では02年の小泉純一郎首相の訪朝で拉致の事実が確認され、脅威感が一層強まっていた。

 全斗煥政権時代も今も、陸続きの韓国が受ける北朝鮮の脅威は、海を隔てた日本とは違う。一触即発の危機に直面しても脅威認識がすれ違い、日本に69年当時の野党のような「巻き込まれ論」が再燃し、事前協議で首を横に振れと政府に迫る可能性は常にある。
 日韓不和による疲れはそれを強め、北への抑止力を損ねる。外相会談さえ開けぬ現状は、だから韓国にとってこそ痛い。
2013/06/09 日本経済新聞(特別編集委員伊奈久喜)

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by love_kankoku | 2013-06-14 00:31 | 政治・経済(1341)